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内視鏡検査にかかる費用

こんにちは、消化器内科医のべっちょむです。

これまで、ピロリ菌や便潜血検査などについて解説しつつ、胃カメラと大腸カメラの重要性をお話してきました。

そこで、実際に検査を受けると費用がどのくらいかかるのか気になる方も多いと思いますので、今回は内視鏡検査にかかる費用についてご説明していきたいと思います。

この記事を書いた人

べっちょむ先生

資格:内科専門医、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医、肝臓専門医。FP2級、簿記3級。

消化器内科を専門とし、病気だけでなく患者さんを幅広く診れる医師でありたいという思いから、2024年4月から訪問診療を行っています。

一児の父。映画鑑賞と温泉が至福の時。ゴルフとキックボクシングもやってます。

目次

1 胃カメラにかかる費用

保険診療で医療行為を受けるときの費用というのは、胃カメラに限ったことではないのですが全て「医科診療報酬点数表」に記載されており、全国統一で決まっています。

胃カメラに関しては観察だけで終わったのか、生検検査やピロリ菌検査も行ったのかによってかかる費用は変わってきます。以下に3割負担の場合の費用をお示しします。

胃カメラ検査→3,500円程度
胃カメラ+生検→7,500~12,000円程度
胃カメラ+ピロリ(迅速ウレアーゼ)検査→5,000円程度

※1割負担の方や2割負担の方では上記の1/3、2/3の計算になります。

実際は検査代以外に診察料などが別でかかるのでもう少し費用はかかると思っておいてください。

生検検査に費用の幅があるのは、検査した臓器の数によって変わるからです。具体的には、胃カメラでは「食道」、「胃・十二指腸」の2臓器に分かれていて、1臓器なのか2臓器なのかで費用が変わります。ちなみに、採取した数ではなく臓器数をカウントするので胃から3か所採取した場合では「1臓器」となりますが、胃から1か所と食道から1か所採取した場合は「2臓器」となりこちらの方が高額となります。

ちなみに、鎮静剤を使用する場合は別途薬代がかかりますが数十円程度でほとんど負担はありません。また、経鼻内視鏡で行った場合でも費用に違いはありません

2 大腸カメラにかかる費用

続いて、大腸カメラの費用についても胃カメラと同様で、観察だけであったのか、生検検査やポリープ切除を行ったのかで費用が変わってきます。以下に、3割負担の場合の費用をお示しします。

大腸カメラ検査→5,000円程度
大腸カメラ+生検→9,000~17,000円程度
大腸カメラ+ポリープ切除→20,000~30,000円程度

※1割負担の方や2割負担の方では上記の1/3、2/3の計算になります。

こちらも、実際は検査代以外に診察料などが別でかかるのでもう少し費用はかかると思っておいてください。

胃カメラの場合は2臓器だけでしたが、大腸では「盲腸」、「上行結腸~下行結腸」、「S状結腸」、「直腸」の4臓器に分けられます。大腸カメラでは検査中にポリープをとることもよくありますので、ポリープを切除した場合には費用が高くなります。また、ポリープにも2㎝以上と以下で費用が少し変わります。

ポリープを切除したり生検するのに使用するデバイスも安くはないのですが、それらは上記の手技料に含まれますので追加で支払う必要はありません。

3 保険診療の適応かどうか

これまでは保険診療の適応になる場合の費用について述べてきましたが、保険診療にならない場合もありその場合は自由診療扱いとなり健診で受けていただくことになり高額となりますので注意してください。

保険診療の適応になるのは、以下の場合です。

・腹痛や胸やけ、血便などの症状がある。
・腫瘍マーカーや便潜血検査などの検査で異常が指摘された。

一方で、以下の場合は保険診療の適応にはなりません。

・年齢が〇歳を超えてきたから一度検査しておきたい。
・家族や知人に癌が見つかった人がいて心配だから検査しておきたい。

何らかの症状があれば保険適応になりますので、受診する際には症状を伝えるようにしてください。

4 まとめ

今回は内視鏡にかかる検査費用について説明させていただきました(2023年6月時点での点数を参考にしておりますので、今後多少の変更がある可能性はあります)。

生検やポリープ切除は実際にやってみてその時に判断するものなので、最大でどれくらいかかる可能性があるのかある程度知っておいた方が良いでしょう。

今回の記事を参考に是非一度検査を受けていただければ幸いです!

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