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お酒と病気の関係 適正な飲酒量は?

ついにコロナが明けて久々の忘年会シーズン到来や!!

わたしはロゼワインならいくらでも飲めますょ

こんにちは、消化器内科医のべっちょむです。

本当に久々の忘年会シーズンですよね。飲みすぎには注意とは言われなくてもわかっていることですが、具体的にどれくらい飲酒すると健康に悪影響なのかという目安を知っておいても悪くないでしょう。

飲酒と病気のリスクをお伝えした上で、楽しくお酒を飲むために気を付けたいことについて解説したいと思います!

この記事を書いた人

べっちょむ先生

資格:内科専門医、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医、肝臓専門医。FP2級、簿記3級。

消化器内科を専門とし、病気だけでなく患者さんを幅広く診れる医師でありたいという思いから、2024年4月から訪問診療を行っています。

一児の父。映画鑑賞と温泉が至福の時。ゴルフとキックボクシングもやってます。

目次

1 飲酒により病気になるリスク

先日、厚生労働省より「飲酒に関するガイドライン」の案がまとめられました。国内初の飲酒ガイドラインになりますので、それを基に解説したいと思います。

①純アルコール量とは?

普段私たちは飲酒量をアルコール度数や何杯飲んだかといった感じで把握することが多いと思いますが、具体的なアルコール量で把握する方が正確ということでその指標に純アルコール量が採用されています。

ガイドライン案では、生活習慣病のリスクを高める一日当たりの飲酒量を「男性では純アルコール量40g、女性では純アルコール量20g」としています。

純アルコール量20gの目安
 ビール(5%) 500ml(中瓶・ロング缶)
 日本酒(15%) 1合
 ワイン(12%) 200ml(小グラス2杯)
 焼酎(25%) 100ml
 ウイスキー(43%) 60ml(ダブル)

体質によってアルコール分解能が違うため皆がこの量より少なければ大丈夫というわけではないので注意してください。

⇧最近では大手メーカーでこのように純アルコール量が記載されるようになっているので、見てみて下さい。

また、最近よく目にするストロングチューハイ缶は要注意です。9%のストロング缶を500ml飲むと純アルコール量は36gにもなりテキーラ4杯分(!)といわれています。安価で喉ごしも良くアルコール依存者の中で増えているようです。

②飲酒により病気になるリスク

ガイドライン案では飲酒によって罹りやすくなる疾患について述べられており、例えば高血圧は男女問わず少しでも飲酒していればリスクが上がり、脳出血は男性であれば週150g以上、女性であれば少しでも飲酒していればリスクが上がるとされています。

他にも飲酒と疾患リスクについて色々と記載がありますが、これに関しては数字にこだわっても仕方ないと思いますし、これを言ってしまうと元も子もありませんが結局は健康面を考えると飲まないに越したことはないんだなという認識でいいと思います。

よく言われる、‘‘お酒は適量であれば健康にいい‘‘は間違いです。

2 日本人のお酒事情

日本人の飲酒量は増えているのか、減っているのか知ってますか??

実は、20年前と比較して全体として一人当たりの飲酒量は3割ほど減っていると言われています。一方で、多量飲酒者数は横ばい女性の飲酒量は増加しています。

また、日本を含む東アジア人の40%でアルコールの分解に必要な酵素であるアセトアルデヒド分解酵素(ALDH2)の活性が低下しておりお酒に弱いとされています。お酒を飲むと顔が赤くなる、いわゆる‘‘フラッシャー‘‘の方もこの酵素の活性低下が原因です。フラッシャーの方は食道癌のリスクとも言われており特に注意しないといけません。

ちなみにドイツ人ではALDH2欠損はなんと0%です。

われわれ日本人はお酒に弱いという認識は持っておいた方が良いでしょう。

3 楽しくお酒を飲むためには・・

とはいえ、お酒を飲むことによってリラックスできたりコミュニケーションがはかどったりと良い面もあります。楽しく健康的にお酒を楽しみたいですよね。そこで、楽しくお酒を飲むために気を付けたいことを2つ紹介したいと思います。

①お水と一緒にお酒を飲む

飲みすぎに注意することは当たり前として、お水をはさみながら飲酒することによって二日酔いの予防にもなりますし、アルコールによる脱水で血液がドロドロになり脳梗塞などの梗塞性疾患リスクを減らすことができます。できれば、飲酒量と同量のお水を飲むことが好ましいです。

②休肝日をつくる

毎日飲酒するのと飲酒しない休肝日をつくるのとでどちらが病気になりやすいかということについては賛否がありますが、飲酒を習慣化しにくいという点では休肝日をつくるメリットがあると思います。毎日飲酒することが習慣化してしまうと1週間での合計飲酒量が多くなりやすく、また最悪の場合はアルコール依存につながってしまう可能性もあります。

アルコールによる健康へのダメージは蓄積しますので、毎日の飲酒量も大事ですけど1週間の合計の飲酒量を考えることも大事です。また、忘年会シーズンなど飲み会が続く時もあると思いますのでその場合はひと月単位で飲酒量を計算するのも良いでしょう。

4 まとめ

そういう僕も飲み会でたくさん飲みすぎて翌日後悔することはありますが、普段は基本的に飲まないようにしています。飲酒は健康には良くないのは間違いないのですが、一番大事なのは習慣だと思います。

毎日飲酒する、もしくは週に数日の飲酒であっても飲酒量がとても多い方なんかは注意が必要で、その量の目安として一日当たりの飲酒量「男性では純アルコール量40g、女性では純アルコール量20g」を知識として知っておいてもらえたらと思います。毎日毎週の習慣の蓄積で体にダメージが蓄積して病気の発症に繋がります。

健康に心掛けながら楽しくお酒を飲んで人生楽しみましょう!

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